私が以前住んでいた賃貸マンション、その物件を選んだ理由の1つがインターネット利用無料という文句でした。
引越しを検討する際、物件選びの条件として無料インターネットというのは一見魅力的なように思いますが、今後賃貸物件を選ぶ時はこの条件を外したいと考えています。
この記事では、実際に無料インターネット付きのマンションに住んでみて感じたデメリットについて記載していますので、皆様の今後の参考にしてもらえればと思います。
無料インターネットマンションのデメリット
早速ですが、まずは私が実際に感じた無料インターネットマンションのデメリットについて3点あります。
ゲームでオンライン対戦ができない
私はNintendo Switchの「スプラトゥーン2」というゲームにはまっていた時期があり、ほぼ毎日のように遊んでいたのですが、無料インターネットの物件へ引越してからある問題に悩まされました。
スプラトゥーンの醍醐味ともいえる、オンライン対戦ができなくなってしまったことです。
インターネットに接続されているにもかかわらず、なぜかオンラインの対戦マッチング中にエラーとなる事態。
エラーメッセージには、「エラーコード2618-0516 nat越えができません」と表示されていました。
これが私にとって一番のストレスだったので、今回はこちらの解決策について記載していきます。
回線が不安定
こちらはマンションが契約しているプロバイダーに依存すると思いますが、一般的に無料で備え付けられているインターネット回線は、個別で契約するより速度も遅く、途切れやすいなど不安定なことが多いです。
またマンション全体で回線を共有しあっていることから、利用者が多い時間帯などはさらに不安定になりがちです。
ゲームならまだしも、仕事でリモートワークが増えている中、ミーティングで通信障害が発生してしまうと相手にも迷惑が掛かってしまいますよね。
実際のところ無料ではない
個別で回線契約をしなくてよくなる分、毎月の出費節約になると思いがちですが、通常家賃に上乗せされていると考えるのが妥当です。
一般的にマンションで回線契約すると大体月額4,000円~5,000円くらいになりますので、多少は回線契約が安い可能性もありますが、実際は家賃に含まれてしまっているため内訳はわからず、正確な金額は不透明です。
またもしも固定回線が不要となった場合、解約という手段が取れないので無駄に月額料金を支払っているという考え方もできます。
入居してすぐに使えるというメリットはあるものの、長期的に考えると個人で回線契約したほうが通信速度や安定性などの品質も良く、ストレスがなくなると思います。
NAT越えとは
次にオンラインゲームのマッチング中にエラーとなった「NAT越え」について簡単に説明します。
インターネット回線には、IPアドレスという各端末を識別するための固有の住所のようなものあります。
IPアドレスという言葉は聞いたことのある方が多いのではないでしょうか。
そのIPアドレスには、「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の2種類が存在しているのですが、外部との通信を行うためには「グローバルIPアドレス」が必要となります。
「プライベートIPアドレス」というのは、「グローバルIPアドレス」を同じ組織内に分配したものであり、それだけでは直接外部と通信することができません。
「プライベートIPアドレス」が通信を行う際は、すべて親となる「グローバルIPアドレス」を介して送受信していて、この仕組みがNAT(Network Address Translation)と呼ばれています。
つまり「NAT越えができない」とは、通信の送受信ができておらず、外部と接続がされていない状態を指します。
オンラインゲームなどは、グローバルIP同士の接続を前提としているため、マンションの各部屋に割り当てられている「プライベートIPアドレス」では、通信ができないということになるのです。
このことを知らず無料インターネットマンションに引越してしまった方のために、次で解決方法を記載します。
オンライン対戦できるようにするための解決策
グローバルIPアドレスを割り当ててもらう
1番おすすめなのが、マンションのインターネット契約会社にグローバルIPアドレスを割り当ててもらうことです。
これさえできれば全てが解消するので、まずはそれができるかを確認するのが最善策だと思います。
結果的に私のマンションで契約していたギガプライズという回線には、有料オプションでグローバルIPアドレス割当てのサービスがあったため問題は解消しました。
月額1,000円追加で費用が掛かるのは痛手ですが、一度契約してしまえばその後は特に意識することなくオンライン対戦を楽しめるようになります。
また初回手数料でも2,000円取られるため、結局初月は計3,000円の出費でしたが、スプラトゥーンができるようになったので良しとしました。
スマホのテザリング機能を使う
次におすすめの方法が、スマホのテザリングです。
正直毎回テザリングするのは面倒ですし、通信容量も消費してしまいますので、「グローバルIPアドレス」の割当てよりはおすすめできません。
しかし、今どきスマホを持っていない人はいないと思いますし、格安SIMでもテザリングはできるプランが多いので、追加料金をかけずに問題を解消できる手段ではあります。
私も最初のうちはこれで対応していましたが、毎回接続しなければならない煩わしさ、そして通信の安定性もそこまでよくなかったということから「グローバルIPアドレス」の割当てに踏みきりました。
wimaxや固定回線を別途契約する
最後に、これができればそもそも苦労しないという話になってしまいますが、wimaxや固定回線を個別で契約する方法です。
無料インターネットがついているのに、個別で契約すると毎月5,000円近く追加で固定費が増えてしまうので、実質固定回線使用料を二重で支払っているようなもので得策ではありません。
ただNURO光など、オンラインゲームに特化した高速度、高安定の回線は、無料インターネットに比べて格段に速く快適なので、フォートナイトやAPEXにようなFPSゲームを頻繁に利用する方にとっては選択肢の1つになると思います。
回線工事が必要となる可能性もあり、利用できるまで1か月近く待つ可能性もありますので、その場合は一時的にスマホのテザリングで代用しましょう。
無料インターネットマンションはできれば回避したい
賃貸マンションの無料インターネットは、物件選びの際に好条件の1つとして考えてしまう方が多いと思います。
しかし、実際のところは家賃に料金が上乗せされているという点や、通信が遅い、不安定、オンラインゲームができなくなるなど、デメリットは非常に大きいです。
万が一、入居後にオンライン対戦ができず絶望した時には、まず回線契約会社に連絡し、グローバルIPアドレスを割当ててもらえるか聞いてみましょう。有料の場合がほとんどですが、個人で別の回線を契約するよりは安く済みます。
グローバルIPアドレスの契約ができるかどうかは、入居者向けの資料に記載されていることが多いので、一度確認してみるとよいでしょう。